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執筆者の写真candle nut tree

インスタントラーメン


食べログ?という声が聞こえてきそうですが(笑)

これにもちゃんと理由がありまして…


私の発信するものに度々出てくるのが木皿泉さん

ご夫婦で脚本、小説を書いていらっしゃいます

テレビドラマではすいか・Q10・セクシーボイスアンドロボ

野ブタをプロデュースなどなど

知っている物もあるのではないでしょうか?

私木皿さんの大ファンでして

どの話もきゅんとして胸が温かくなり本当に好きなのですが

その中に

「昨夜のカレー明日のパン」

という木皿さん初の小説があります

BSプレミアムでドラマにもなったのですが

DVDボックスでも繰り返し何度も見ています

その中のシーンでお葬式の後にインスタントラーメンを

作って食べるシーンがありその描写がなんとも心に残っていて

いつか作って食べてみたいと思っていて

ついに実現した…という訳なんです笑

お葬式の後に塩ラーメンと味噌ラーメンを1つの鍋で作る

そんなシーンがあるんですけど

「卵の白身はひらひらのレースのように固まった。

と思うとすぐ今度は白い雲の固まりになり

黄味はたちまち見えなくなった」

と原作では表現されていて

とても大事なシーンでなんだか物悲しいのです

この料理を担当したのが料理研究家の高山なおみさん

その時の事を

「きえもの日記」というご自身のエッセイの中で

こう言っていました

「インスタントラーメンには人の生き死ににかかわる秘密があると思う。

なんでだろう…ぼんやり情けない味。すぐに麺がのびて汁を吸ってしまう所。

弱っている時。悲しいときに似合う一番気高い料理の景色。

だからインスタントラーメンは絶対においしすぎちゃぁいけない」

高山なおみさんさんと木皿泉さんが

一緒に仕事がしたいとお互いに惹かれ合ったのも納得です

こんなのを読んでいたら食べたくなるでしょう?笑

ちゃんと味噌味と塩味を混ぜて作りました

私にとっての木皿さんは

不器用で真っすぐではじかれがちな人たち。

でも必死でもがきながら健気に生きている人たちへの

いてよし!という肯定を繰り返し繰り返し渡し続けている人

それがぐっと心に沁みて癒されるんです

私が渡したいと思っている物も根本は同じです

灯りと香りと植物との癒し

今日よりもいい明日をという希望を

生きる力を補充してほしくて

よし、また明日も頑張ってみるかなと

そんな風に思える物を

作り続けたい、届けたい。

そんな想いがあるのです

自分の想いを何で表現するのか

それは人それぞれで

私の場合は灯りを灯す事

それが明日への活力になります

さて、今年またたくさんの方にそんな灯りの力を知ってもらえるように

自分に出来る事に実直に向き合いたいなと改めて思っています

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